「うちの子、ちょっと太ってきたかも?」「パッケージの表示通りにあげているのに、なぜか痩せてしまう…」そんな不安を抱えていませんか?
愛猫に適した餌の量を知ることは、長く一緒に過ごすための「命の計算」です。
この記事で解決できること:
- 電卓ひとつで判明!愛猫専用の正確な給餌量
- 子猫・シニア・ダイエット中の最適なカロリー調整法
- ドライとウェットを併用する時の計算テクニック
難しい理屈は抜きにして、今すぐ使える計算式とプロのコツを伝授します。
さあ、愛猫の健康を守る第一歩を踏み出しましょう!
3ステップで完了!猫の餌の量を計算する自動ツールと手順

「計算式とか言われても、数字が苦手で…」
安心してください。そんなあなたのために、面倒な計算を全自動で行う「愛猫専用カロリー計算機」をここに設置しました。
電卓を用意する必要はありません。
以下のツールで、まずは愛猫のタイプ(活動係数)を選び、体重とフードのカロリーを入れるだけ。
一瞬で「1日の正解量」をお出しします。
🐱 10秒で診断!愛猫のごはん量計算機
STEP1 愛猫のタイプは?(活動係数診断)
※ここを選ぶだけで、複雑な「活動係数」が自動セットされます。
STEP2 体重とフード情報を入力
kg
kcal/100g
※フードの熱量はパッケージ裏面の「代謝エネルギー」を見てください。
ツールで出た数字、どう見ればいい?

数字は出ましたか?
「思ったより少ない!」と感じた方が多いかもしれません。
ここで算出されたグラム数は、おやつを含めた1日の上限です。
もし、ツールを使わずに理屈を知りたい方や、手計算で微調整したい方のために、このツールの中で何が行われているのか(裏側のロジック)を簡単に解説しておきますね。
これが分かると、愛猫の体調変化にも柔軟に対応できるようになりますよ。
ステップ1の解説:安静時エネルギー要求量(RER)
ツール内部では、まず「RER」という基礎代謝を計算しています。
これは「猫がただ寝て息をしているだけで消費するカロリー」のこと。
計算式は「体重 × 30 + 70」です。
4kgの猫なら190kcal。これより少ないと生きていけませんが、これだけだと動くエネルギーが足りません。
ステップ2の解説:活動係数(愛猫のタイプ診断)
先ほどプルダウンで選んでいただいた「タイプ」には、それぞれ「係数」という倍率が設定されています。
- 避妊・去勢済み:1.2倍(代謝が落ちるため低め)
- 子猫(〜1歳):2.5倍(成長にエネルギーを使うため高め)
- ダイエット中:0.8倍(減量のため基礎代謝より下げる)
この係数の選び間違いが、肥満の最大の原因です。
特に「避妊去勢済みなのに、未手術の係数(1.4)であげてしまう」ミスが非常に多いので、ツールでは自動で判定できるようにしました。
ステップ3の解説:1日に必要なエネルギー要求量(DER)
最後に、RERに係数を掛け合わせて出たのが、画面に表示された「必要カロリー(DER)」です。
そして、それをフードのカロリー密度で割ることで、最終的なグラム数を導き出しています。
「なるほど、こういう計算だったのか」と納得いただけましたか?
最終確認:カロリーからグラム数へ換算する具体的な方法
面倒くさがらずにここだけは計算して!フードの袋を見て、カロリーをグラム数に変換しましょう。
必要なのは、フードのパッケージ裏にある「100gあたりの代謝エネルギー(kcal)」という数字です。
これを以下の式に当てはめます。
【グラム換算式】
1日の必要カロリー(DER) ÷ フードのカロリー(100gあたり) × 100
例えば、必要量228kcalの子に、360kcal/100gのフードをあげる場合:
228 ÷ 360 × 100 = 63.3g
ドライフードの計算についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
体重別の早見表なども掲載しています。
【完全ガイド】猫のドライフードの量|1日の適正量を簡単計算!
また、もし愛猫に与えているフードが「ロイヤルカナン」の場合は、製品ごとのカロリー一覧や専用の計算方法をまとめた以下の記事が役立ちます。
【完全版】ロイヤルカナン猫のカロリー計算!給与量表と計量法
私の強いこだわりとしてお伝えしたいのが、「計量カップは捨てて、デジタルスケールを使ってください」ということです。
0.1g単位で測れるスケールは、愛猫の健康への投資として安すぎるくらいですよ。
状況に合わせて調整!猫の餌の量を計算する際の年齢・目的別ガイド

子猫(成長期)に必要な食事量の計算ポイント
子猫の成長スピードは驚異的です!計算した量は「今週だけの正解」だと思ってください。
生後数ヶ月の子猫は、身体を作るために成猫の約2〜3倍ものエネルギーを必要とします。
ここで私が強調したいポイントは2つ。
- 回数を分ける:胃が小さいので、計算した総量を1日3〜5回に分けてあげてください。一度に詰め込むと吐いてしまいます。
- 毎週再計算する:体重がぐんぐん増える時期です。1週間ごとに体重を測り、RERとDERを計算し直しましょう。
月齢ごとの細かいグラム数や、成長に合わせたカロリー調整については、以下の記事で「月齢別早見表」を使って詳しく解説しています。
【仔猫の餌の量】もう迷わない!月齢別のグラム数と計算方法
また、生後半年を過ぎて成長が緩やかになったら、係数を2.5から2.0へ徐々に下げていくのがコツです。
これをサボると、1歳になる頃にはぽっちゃり猫になってしまいますよ!
成猫(避妊・去勢済み含む)の適正量の見極め方
避妊・去勢手術後の「なんとなく」の給餌は危険!係数1.2を鉄の掟として守りましょう。
手術後の猫の体は劇的に変化します。
ホルモンバランスの影響で食欲は20%増進するのに、代謝は20%も落ちるのです。
「もっとちょうだい!」という可愛いおねだりに負けて係数1.4の計算であげてしまうと、あっという間に肥満一直線です。
私が実践している確認方法は、環境省も推奨している「ボディコンディションスコア(BCS)」でのチェックです。
BCSとは、猫の見た目(くびれの有無)と触診(肋骨の感触)で肥満度を5段階で評価する指標のこと。
愛猫の脇腹を軽く触ってみてください。肋骨が薄い脂肪の下に軽く触れますか?
もし肋骨が全く触れない場合はBCS4以上の過体重、逆にゴツゴツしすぎている場合はBCS2以下の痩せすぎの可能性があります。
理想的な状態である「BCS3」の基準や、具体的な触り方については、環境省が発行している以下のガイドラインが非常に分かりやすくおすすめです。
また、体重が1ヶ月で5%以上(4kgの子なら200g以上)急に増減した場合は、計算ミスだけでなく病気の可能性もあります。
毎月の体重測定とBCSチェックは、自宅でできる最高の健康診断です。
高齢猫(シニア)の代謝低下に合わせた調整法
シニア猫は「太りやすくなる時期」と「痩せやすくなる時期」の2段階があることを知っていますか?
7歳を超えた初期のシニア期は、運動量が減って寝てばかりになるため、係数1.1〜1.2で肥満を防ぐ必要があります。
しかし、11歳、15歳と年齢が進むにつれ、今度は消化吸収能力が落ちて痩せてきてしまうのです。
- 7〜10歳頃:太りやすいのでカロリー控えめに。
- 11歳以上:痩せてきたら係数を1.3〜1.4に上げ、高カロリー食に切り替える。
シニア期はカロリー計算だけでなく、「腎臓への負担」も考慮する必要があります。
タンパク質やリンの量をチェックしつつ、一度に食べられないようなら少量頻回給餌に切り替えましょう。
肥満気味の猫に向けたダイエット用の計算方法

「明日から半分ね!」は絶対にダメ!猫の急激なダイエットは命に関わります。
猫が急に絶食に近い状態になると、肝臓に脂肪が蓄積する「肝リピドーシス(脂肪肝)」という恐ろしい病気になるリスクがあります。
ダイエット計算の鉄則は以下の通りです。
- 理想体重で計算する:今の体重(例えば6kg)ではなく、目標とする理想体重(例えば5kg)を式に当てはめます。
- 係数は0.8:減量用の係数を使いますが、減りすぎないか監視が必要です。
- ペース配分:1週間の減量は体重の1%〜2%まで。ゆっくり落とすのが正解です。
空腹のストレスを減らすために、繊維質が多くてカサ増しできる「ダイエット用フード」を選ぶのも賢い選択です。
2週間経っても体重が減らなければ、係数を0.7へ変更して様子を見ましょう。焦りは禁物ですよ!
ドライフードとウェットフードを併用する場合の計算

「朝はカリカリ、夜は缶詰」という贅沢スタイル。計算が複雑そうに見えますが、引き算を使えば簡単です!
両方あげる時に一番やってはいけないのが「目分量で半々」にすること。これだと大抵カロリーオーバーになります。
計算の手順はこうです。
- 1日の総必要カロリー(DER)を出す(例:200kcal)。
- 先にあげるウェットフードのカロリーを引く(例:1缶40kcalなら、残り160kcal)。
- 残りの160kcal分だけを、ドライフードのグラム換算式で計算する。
「混ぜる時の黄金比はあるの?」「もっと詳しい計算パターンを知りたい」という方は、以下の完全ガイドをぜひご覧ください。
【完全版】猫ドライ&ウェットフード混ぜる量の黄金比
ウェットフードは水分が80%近くあり、見た目のボリュームの割に低カロリーです。
ドライフードを減らしすぎると栄養不足になることもあるので、必ずこの引き算方式で正確な量を出してくださいね。
正しい食事量は、愛猫への最大の愛情表現です。
今日からキッチンスケールを相棒に、健康的な食生活をスタートさせましょう!
愛猫の健康を守る!猫の餌の量を計算する簡単数式と年齢別ガイド 総括
- パッケージの給与量は全猫の平均値であり、個体差により最大30%のカロリー誤差が生じるため過信しない
- 給与量の計算手順は「体重×30+70」でRERを出し、愛猫のライフステージごとの活動係数を掛けてDER(1日の必要カロリー)を算出する
- 活動係数は避妊・去勢済み成猫なら「1.2」、1歳未満の子猫なら「2.5」など、状態に合わせて正確に選択することが肥満防止のカギ
- フードのグラム数は「1日の必要カロリー ÷ フードの100gあたりカロリー × 100」の式で算出する
- 成長期の子猫は胃が小さいため1日3〜5回に分け、毎週体重を測定して計算し直すことでエネルギー不足を防ぐ
- 避妊・去勢後の成猫は食欲が増し代謝が落ちるため、係数1.2を厳守しボディコンディションスコア(BCS)で体型を確認する
- 7歳以上のシニア猫は運動量低下による肥満を防ぎ、11歳以上のハイシニア期は消化吸収低下による痩せすぎに注意して係数を調整する
- 肥満猫のダイエット計算は「現在の体重」ではなく「理想体重」を基準にし、係数0.8を用いて週1%〜2%の緩やかな減量ペースを守る
- ドライフードとウェットフードを併用する場合は、1日の総カロリーからウェットフード分を引き算し、残りをドライフードで補う計算を行う
- 計量カップは誤差が出やすいため使用せず、0.1g単位のデジタルスケールで毎回正確に計量して健康管理を行う
